【セミリタイア生活と確定申告】クラウド会計ソフト『freee』で2021年分の確定申告をやってみた(その2)

確定申告アイキャッチ セミリタイヤ
確定申告の写真

 2度目の確定申告に向けて取り組むシリーズの第2回です。

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今回の目標

 前回freeeの有料版を使えるようになりました。
 なので早速、確定申告用に保管していたレシートや領収証、控除証明書などの数字を打ち込むことにします。

 なお、手元にfreeeの扱いに関するマニュアル本、解説本などはないのですが、freee に備わっているヘルプやネット情報を参考にして進めていきたいと思います。

↓ 会計ソフトのシェアナンバーワンがfreeeとのことです。


↓ freeeと人気を二分するのがこちらのマネーフォワードですね。家計簿ソフトのマネーフォワードを使っているならこちらの一択。


↓ 上の2つとはスタイルが違いますが、パッケージとしては根強い人気があるという弥生です。

 

「家事按分率」を決定する

 先ず、電気代を入力します。
 私は自宅アパートを作業場としているので、電気代の一部を事業用の経費として計上できます。

 ただ、電気代の何パーセントを事業用とするのかは各人の判断
 「自宅にいる時間に占める仕事をしている時間」、「家の全コンセント数に占める業務用で使っているコンセント数」など色んな考え方があるようです。

 私の場合、居室の照明やパソコン、こたつの電気代は仕事とプライベートの兼用で、正直、家にいる間はずっとクラウドソーシングのチェックと作業を行っているので、それでいえば折半しても良さそう。

 でも
 ・常時電気が供給されているのは冷蔵庫とガス検知器の2つ
 ・冷蔵庫や電子レンジ、炊飯器、台所の照明などはたまにブログ記事作成のために使用
 ・ガス検知器は起きている間は仕事とプライベートのどちらにも効果
 ・トイレも仕事中に使用する場合あり
 ・シャワー中の水道代、ガス代、風呂場の照明はプライベート
 ・起きている間の居間の照明、こたつ、PCなどの電気代は仕事、プライベートのどちらにも効果
といった理由から、結局、電気代の4割を事業用として按分することします。


 そこで、freee でも按分率を設定しなくてはなりません。
 また、ここで合わせて品目名として「電気代」も登録します。

 先ず、freeeの「確定申告」のタブをダブルクリックするか、そこに合わせて下に出てくる「その他の機能」を選択すると、下の画面になります。
 そして、右下に「家事按分」とありますので、これをクリック。

按分率決定

 

 

 「新しい家事按分を登録」というボタンがあるので、これをクリックします。 

按分率決定2

 

 

 クリックすると、下の画面のように「勘定科目」や「事業利用比率」を入力する欄が現れます。
 ただ、「品目名」に関しては、その欄に「電気代」と打ち込んでも、「電気代」の登録を行っていないので、受け付けてくれません。(文字を入力しても消えてしまいます)

按分率決定3

 

 

 そこで、一旦入力を中止し、ホーム画面に戻って「取引」タブをクリックして、入力画面に進みます。
 すると、「品名・部門・メモタグ」という欄があり、そこをクリックすると、下のような選択欄が現れ、一番下に「新規登録」があるので、ここをクリックして登録するのです。
 登録画面はありませんが、とりあえず「電気代」と「事業用家賃」を登録しました。

品目名登録

 

 

 登録が済んだら、また「確定申告」タブから「家事按分」に進み、「品目名」をクリックすると先ほど登録した「電気代」や「事業用家賃」が現れますので、それぞれ選んで事業利用比率を決定します。

 

「経費」を入力する

 いよいよ経費を入力します。

 ホーム画面から「取引」タブをクリックし、入力画面に進みます。

経費入力画面

 

 

 経費なので「支出」、もう引き落とされている電気代なので「完了」です。

 口座は「現金」ではなく、私個人の口座から引き落とされるので、「プライベート資金」に変更します。

 あとは、「発生日」に引き落とされた日付、「勘定科目」は項目が現れるので選択、「金額」に数字を打ち込み、「品目・部門・メモタグ」には先ほど登録した「電気代」があるのでそれを選択します。

 なお、「取引先」に電力会社名を打ち込みましたがはねられたので、こちらも別に登録しなくてはいけないようです。
 ただ、必須となっていませんので、空欄のままにしました。

 こうして、毎月の電気代をひとつずつ打ち込んでいきます。

 本来は、freeeと引き落とし先の銀行口座をリンクさせ、自動的に処理するように設定すべきですし、それこそ会計ソフトを利用する大きなメリットです。

 ただし、私の場合、つい先ほど契約したばかりですし、1ヶ月だけ使う予定なので、全部手入力します。
 もしかすると、1ヶ月契約でも口座を登録さえすれば、過去に遡って自動計上してくれるのかもしれませんが、よく分かりません。

 

 とりあえず、電気代と家賃を手動で入力しました。
 そこで、「確定申告」タブから「家事按分」に進んで確認してみます。

 そして、「再計算」のボタンをクリックしたのが下の画像です。

按分状況確認

 電気代も家賃も、その40パーセントが「事業利用分」として処理されていますね。
 「按分」というのが、事業ではない個人的な支払分という意味なのでしょう。

「アルバイトの給料」を入力する

 2021年は1度だけアルバイトをして給料を貰っているので、それを入力します。
 なお、本来の事業とは関係がないので、取引画面などは使いません

 まず、ホーム画面から確定申告タブをクリックし「確定申告書類の作成」を選択します。
 写真が見にくくて申し訳ありません。

給料入力1

 

 画面が切り替わりますので、ちょっと下の方にスクロールすると「会社から給与を受け取りましたか?」との質問項目があるので、右の「○はい」をクリックします。

給料入力2

 

 

  すると、入力画面が現れるので、給与明細などをもとに、総支給額や源泉所得税の額、支払者を打ち込み、最後に右下の「保存」ボタンを押せば良いようです。

給料入力3
給料入力4


「配当所得」は今回、申告しません!

 この処理が問題です。
 前回も非常に悩みました。

 松井証券のサイト

  上場株式等の配当金および投資信託の分配金は、支払の際に源泉徴収されて課税が終了する「確定申告不要制度」が採られています。

と記載があり、確定申告は原則、不要なのでしょう。
 しかし、前回は配当控除を受けることにしたので確定申告をしたので苦労したのです。

 同サイトでは

  国内株式の分配金および投資信託の普通分配金は、総合課税として確定申告すると、配当控除の適用を受けることができます。配当控除とは、受取った配当金等の一定割合を所得税・住民税の税額から控除する制度です。源泉徴収された配当金(配当所得)を他の所得と合算し、累進税率に基づき税金を計算します。

と説明されています。

 ただ、配当控除を受けようとするとリスクも生じます。

 同サイトにも

  確定申告する場合、株式等譲渡益や配当金等を他の所得と合算して申告するため、所得金額が増えます。そのため、配偶者控除等の各種所得控除が受けられなくなったり、国民健康保険の保険料の算定に影響が出る可能性があります。ご注意ください。

との注意書きがありますね。

 別枠だった配当金が他の所得と一緒に計算されることになって、所得額が増えてしまい、それを元に計算される国民健康保険の保険料が増額になるなどの可能性が出てくるわけです。


 また、私の個人的な事情も考慮する必要があります。
 同サイトには

  外国株式の配当金や外国ETF・REIT・ベンチャーファンド・インフラファンド・米ドルMMFの分配金等、一部の配当金・分配金は配当控除の適用を受けることができません。

との注意書きもあります。

 そして、私の配当金、分配金のほとんどが外国ETF、REIT、米ドルMMFなのです!

 つまり、確定申告をしても配当控除は受けられないわけです!

 おそらく、これって誰でも知ってる基本的なことなのでしょうが、前回は初めての確定申告ということで必要以上に焦って冷静さを失っていたのでしょう。
 必死で外国ETFやREITなどの数字を打ち込んで提出してしまいました。


 ということで、外国ETFやREIT、米ドルMMFがメインの私の場合、これらを確定申告をしても配当控除は受けられずメリットがないですし、逆に総合課税で申告することで配当所得の分、全体の所得額が増えて国民健康保険の保険料アップという不味い事態を招くことが分かりました。

 マネーフォワードのサイトでも
 
  「上場株式の配当など一部の配当所得は、源泉徴収による確定申告不要制度を選択することも可能です。」

と説明されています。

 こちらのサイトも参考までに。

 よって、今回は「配当所得は申告しない」ことにします。

 ちなみに、今回参考にしているテキストによれば


 「総合課税で申告した場合、配当控除として受け取った配当所得の12.8%(所得税10%、住民税2.8%)を差し引くことができ、源泉徴収された税金が戻ってくる可能性がある」
 「配当所得を総合課税で申告したほうが有利になる目安は、配当所得を含めて、課税される合計所得が695万円以下です。株式投資信託の分配金なら330万円以下です。」

と記載されていますので、該当しそうな方はしっかり還付金をゲットしましょう。



 せっかくなので freee の入力欄を確認してみますが、先ほど給料を入力したように、「確定申告書類を作成する」を選択してスクロールすると、「雑所得、配当所得、一時所得はありますか?」という欄が出てきますので、「○(はい)」を選択します。
 すると画面が切り替わるので、必要項目を入力して保存すればOKです。

 ちなみに、入力が幾つもある場合、最初のものを入力後、「追加」のボタンをおせば、新たな入力欄がすぐ下に出てきます。

配当所得入力1
配当所得入力2

銀行の利子所得は申告不要

 利子所得については、受け取る際、既に所得税が源泉分離課税方式に従って源泉徴収されているため確定申告をする必要はないとのことです。
 まあ、駄菓子も買えない額ですが。

覆面調査の報酬はどうなる?

 私がたまにやっている飲食店に対する覆面調査ですが、2つの会社に登録しています。
 
 一方については、実際のところ、もらえる謝礼が自腹となる実費(飲食代)と同額なので計上する必要はないと思いますし、同社のサイトでも確定申告については触れられていないので問題ないはずです。
 むしろ、ガソリン代が掛かっている分、マイナスとなるので何とかしたいくらい。


 ただ、もう一社については、こちらが自腹を切る飲食代に謝礼金を加えた額が報酬として出ますし、同社のサイトでは「確定申告してください」との記載もあります

 ということで、こちらは「雑収入」として計上することとします。

 「雑所得」と迷いますが、覆面調査後、レポートを書いたりしますし、私の本業と言えるかそれに通じるものと思いますので、とりあえず「雑収入」扱いとしましたが、どうでしょう。

 入力は「取引」タブから入ったいつものところです。
 左上を「収入」にし、あとは金額等を打込みます。
 ただ、ここでの金額は「報酬ー経費(自腹の飲食代)」という額にしました。
 ガソリン代なども計上したいところですが、難しそうなのでやめておきます。

雑収入入力


  

 長くなったので、今回はこれで終わりです。

 とりあえず、freee の操作はすごく簡単という印象です。

 その3に続きます。

 ※思うまま入力しながら進めていますが、「それは間違いだ」「こうした方が良い」など指摘やアドバイスを頂けると助かりますので、何かご意見のある方はコメントを下さい。
 よろしくお願いします! 

 

 

 確定申告の解説本は種類が多いので、本屋に足を運んで読み比べした方が良い気がします。

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