多分、定年かその近くまで社会人としてちゃんとまともに働いてきた人に向けた本で、早目にドロップアウト(セミリタイアもどき)した自分には参考にならないかもという予感はあるのですが、読んでみます。
本書のご紹介
本書は以下の4つの章で構成されています。
第1章~55歳からの働き方・お金の基礎知識
第2章~定年後の仕事のリアル
第3章~定年後の仕事の探し方
第4章~シニアの仕事と資格紹介
肝は第2章の実例紹介でしょうね。
現役の仕事を活かしたり、新たな資格を得たり、移住して仕事を探したりなど、40人(組)の実践者たちが紹介されています。
本書を読んだ感想
第1章は、定年後も働くことを検討しよう、地域活動にも参加しようといった提案や、退職前後に掛かる税金などが極々浅く説明してあります。
本書だけで得られる有益な情報は特にありません。
第2章は、少しだけ面白かったです。
いろんな職業があるのだと分かりましたので。
ただ、残念なのは「リアル仕事ガイド」と題している割に、その仕事について詳しく分からないという点です。
その仕事に就いた人の経歴や前職については割と詳しく書いてあるのですが、いざ肝心の第2の仕事については、その人の意気込みとやりがいは伝わるものの、具体的な仕事の内容がよく分からないまま終わっているのがほとんどです。
また、時給や年収をちゃんと明かしている人もいれば、「時給制」「少々」「幅がある」などとして明かさない人がいるのも残念でした。
その仕事にどれほどやりがいを感じているかを答えて本人や編者は満足しているのでしょうが、その仕事での収入を生活費の足しにしたい読者としては、結局、どれだけ稼げるのかが分からず、わざわざ自分で調べなくてはならない訳です。
第3章は、公共の就職支援機関やシルバー人材センターでの仕事の探し方や職業訓練についてサラッと触れてあります。
特に得るものはありません。
第4章は、キャリアコンサルタント、中小企業診断士、コーチングコーチ、校正者、介護福祉士、清掃スタッフ、ソムリエんなど、42種類の仕事について極めて簡単な説明があります。
こちらも意味のない章でした。
おわりに
255ページとボリュームはあるのに内容は薄く、残念ながら「仕事ガイド」ではありませんでした。
しかし、第2章をわずかでも面白いと思ったのは、様々な仕事を知ることができたというよりも、満足のいく仕事を見つけてイキイキしている人たちの姿を見てうれしい、羨ましいと感じたからのような気がします。
ちなみに、本書に出てくる人の多くが最初、誰でも知っている錚々たる大企業で働いており、生活にゆとりのある状態で第2の仕事を見付けています。(過労で倒れ何とか転職した人の紹介もありますが)
生活のため、仕事を選んでなんかいられないという求職者の方も多いでしょうが、本書に出てくる人たちのように、新たな仕事で生きがい・やりがいを得られると良いですね。
↓「人生の再挑戦=「PLAN-B」は いつからでもスタートできる!」とのことです。私も自堕落な生活を切り捨てて「PLAN-B」を立案、実行しなくてはいけませんね。
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