2021年の読み納めの本でした。
本書のご紹介
本書の著者は唯川恵(ゆいかわけい)さんです。
初めて聞く名前で著書も読んだことはなかったのですが、直木賞作家なんですね。
ご自身のSNSなどはなさそう。
文庫本です。
本書を読んだ感想
読んだ感想は「すぐにでも山に行きたくなるような、良い本」でした。
著者は新聞の連載小説の参考にしようと山に登るも途中で断念し、二度と登るまいと誓ったものの、愛犬を失ったショックに打ちひしがれながら再び山を目指し、今度は登頂を果たします。
それからは山への関心がどんどんと高まり、元山男のご主人の指導もあって、浅間山や八ヶ岳連峰などに登ります。
ついにはエベレスト街道まで。
各エッセイの文章が優しい感じがして、とても気持ちよく読み進めることができました。
また、熱い山岳小説の主人公のように力強くグイグイ、ガシガシ登るわけではなく、高所恐怖症で両側が切れ落ちた箇所では震えて悲鳴をあげるし、高所では高山病で酸欠となって体調不良に苦しむなど、親近感を覚えます。
もちろん、山の壮大な景色や山小屋の描写はさすがで、皆さんも足を運びたくなるはずです。
雨の日の富士山の山小屋だけは絶対にパスですが。(今でもそんな対応なんでしょうか?)
冬山の描写も良かったです。
美しさだけでなく、厳しさや怖さも伝わりました。
正直、これまでラッセルが必要な冬山には登ったことがなく、憧れでしかないのですが、2022年こそいよいよチャレンジします。
ちなみに、オーバーパンツを履いて、ゲイターを付けたとしても、ラッセルするほどの雪の中を歩くと靴の中は濡れないのでしょうか。
当然、靴には防水スプレーは吹きかけるでしょうが、結局裾から雪が入ってきて中が濡れるのではないかと考えてしまうレベルの素人です。
このように全て面白いエッセイばかりなのですが、個人的に1番興味を持てたのはエベレスト街道での話ですね
エベレストの登頂を目指すのは年齢的にも金銭的にも無理そう。
どうやら1000万円は必要っぽいですしね。
そうなると、せめてエベレスト街道を歩いてみたいのですが、ネットで調べると50万円くらいのツアーもあるようです。
中には、途中の4000メートル峰や5000メートル峰を登頂できるものもありますし、ヘリコプターでエベレストの近くを飛んでくれるものさえあります。
そして、できれば『ホテル・エベレスト・ビュー』に泊まってみたい!
ただ、私の検索能力が欠けているのか、調べても宿泊料金が分かりませんでした。
ご存知の方は教えてくださると助かります。
とりあえず、山への思いがぐっと高まりました。
また、軽井沢など名峰に近い場所に暮らしたいとも思いました。
2022年はいろんな山に登りながら、終の棲家を探す旅をやりたいと思います。
ただ・・・理想の土地を見付けたとしても、土地を買い建てるお金はありません。1
そこに近い民間のアパートか借家を探さなくてはなりませんが、果たして無職低収入の老人が借りられるのか心配です。
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