「江戸ちえ」とは江戸時代の生活の知恵とのことです。
現代でも適用できるのでしょうか。
本書のご紹介
本書は漫画です。
漫画の方は坂野りんこさん、監修は江戸文化研究家の西田知己さんが担当されています。
坂野さんはブログやインスタグラム、ツイッターをやっているみたいですが、いずれも更新は途絶えている感じですね。
西田さんはウィキペディアを見ましたが、かなりの数の本を著しています。
本書で参考になった箇所
本書を読み、参考になると思ってメモしたものを抜粋すると
○米の研ぎ汁の活用
・使用後の食器を浸け置き、研ぎ汁の中でスポンジで汚れをこすり取る
・研ぎ汁で雑巾を絞るか床に噴霧してフローリングのワックス代わり(時期によりカビに注意)
・薄めた研ぎ汁で洗顔(肌質が合わない人も)
・植物に与えたり、野菜の下茹でに
○お酢の活用
・酢を垂らした水で雑巾を絞りまな板を拭いてからまな板を水洗いして乾燥させると除菌
・畳に生えたカビには酢水(水2:酢1)をスプレーして1時間乾かすことを数日続ける
・生ゴミに吹きかければ臭いを抑える
・臭いのキツイ靴下なども酢水にひたしてから普通に洗濯すると良い
・焼き魚を作るときに焼く前に酢を塗っておくと、表面はパリッと中はふっくら
○貝原益軒の『養生訓』
・朝晩の呼吸法~仰向けに真っ直ぐ寝て目を閉じ手を軽く握る、息を鼻で吸って口で吐く、口は細く尖らせる感じで、これを朝晩2度行う
・食事は腹八分目で、食後は湯茶で口をすすぎ、300歩ほど歩くなど軽い運動をする
・目が疲れたら目頭から目尻までを36回ほどなでさする(強く押さえすぎない)
・夜に寝付きにくい時は、布団の中で足の親指を上下にグイグイと動かす
○正座~痺れるまで正座す脚の筋力UPに(加圧トレーニングのもと?)、背筋ものびて腰痛が減る
○椅子~足をピッタリ閉じて座れば、下腹や太ももが引き締まる
といった感じです。
本書を読んだ感想
江戸文化研究家の方が監修されているだけあって、江戸時代の人たちの生活などが良く分かります。
食事、清掃、健康法など色々と勉強になりました。
ただ、例えば上に記したような米の研ぎ汁の場合、食器を洗ったり、床を拭いたり、洗顔料などとして使われていたのでしょうが、あえて現代でそれを行う必要は無い気がします。
より効果のある台所用洗剤、床用ワックス、洗顔フォームが安く手に入りますから。
もちろん、環境問題などを言い出したら研ぎ汁に分がありそうですし、現代こそ環境問題を真剣に考えるべきだとの意見も正しいでしょう。
ただ、本書ではそういった原点回帰というか江戸時代のスタイルに戻るべきだという主張はなされていません。
当時はこうだったんですよと、楽しい漫画を通じて紹介されている感じです。
また、江戸時代とは関係なく、美味しい玄米の炊き方、排水口のぬめりの取り方、自家製味噌の作り方、野菜の保存方法、美味しいお茶の入れ方、すぐ使える護身術などの現代を生きる読者のための解説も豊富であり、そちらも参考になりました。
本書です。やはり漫画だと読みやすく分かりやすいです。
本書監修の西田知己さんの本です。タイトル的にはこちらが面白そう。
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