命が有限であることを忘れてはなりませんね。
著者のご紹介
本書の著者は山本文緒さん。
若い頃に読書をしてこなかったので著者の作品を読んだことはありませんでした。
本書の著者紹介欄を見てみると、多くの作品があり、吉川英治文学新人賞、直木賞、中央公論文芸賞など受賞歴もすごい方のようです。
本書です。アマゾンで買える著者の本の中では「5つ星のうち4.6」と最も高評価の作品のようですね。
どんな時でも互いに支え合えるパートナーがいるって幸せのようです。
今回読んだのは『無人島のふたり』です。
今回読んだのは『無人島のふたり』という作品になります。
突然、ステージ4の癌と診断された著者による日記スタイルの本です。
死への恐れ、闘病の苦しみ、親しい人と会えなくなる悲しみ、そして生きることの素晴らしさと喜びなどが詰まっています。
こちらも著者の作品。私もいずれ読もうと思います。
行けるうちに行った方が良いですね。
本書のあらすじと読んだ感想
願わくは「ピンピンコロリ」で去りたいものですが、多くの人は病により心と体を削られて衰弱し、やがて死を迎えるパターンでしょうか。(事件や事故で突然命を失うこともありますが)
本書では、冒頭ですぐに著者がステージ4の癌と判明し、医師から余命6か月と宣告されます。
そして、セカンドオピニオンを求めた別の医師の宣告はなんと余命4か月。
さらに、両医師はともに、抗がん剤を使って効果を得ても余命9か月と診断したのです。
そこで著者は抗がん剤治療を試します。
ただ、それが地獄の苦しみ・・・。
癌に殺される前に抗がん剤に殺されるほどのレベルだそう・・・。((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
この後、著者は抗がん剤治療を諦め、穏やかに死を迎えることを目指す緩和ケアを選択します。
さて、余命4か月と言われたらどんな心境になるのでしょう。
私は素直に受け入れることなんてできず、動揺しまくって、下手をすると自ら命を絶ってしまうかも。
精神的な問題だけではありません。
著者も書いていますが、生活の質を落とす「痛み」「吐き気」「発熱」がとめどなく襲ってきて体を蝕んでいき、生きる気力をどんどん削っていくのです。
その辛さの描写はこちらまで苦しくなってきます。
なお、著者にとってパートナーである夫の存在が大きかったようです。
その献身ぶりには頭が下がりますが、夫婦とはそんなものなのでしょうか。
生涯独り身の私には分かりませんが、支えてくれる人の存在が大きいことはよく分かりました。
また、余命わずかの著者のもとに多くの友人がやっていますが、友人の存在も大切なようです。
私は他人に心を開けないので友人を得たことがないのですが、友人がいる方は大事にして下さい。
死がいつやってきても、また、余命わずかと宣告されても後悔が少ないよう、やりたいこと、やっておくべきことには早めに着手しておかなくてはと感じました。
世界中のトレイルを歩いてみたい、日本国中を旅して美味しいものを食べてみたいと思って早や幾年・・・。
自分の人生を見つめ直し、残りの人生を大切にしようと思うことができた一冊でした。
直木賞受賞作です。アマゾンでもレビュー数が最も多いですね。
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