「もっと若い内に読むべきだった」と思いました。
本書のご紹介
本書の著者は本多勝一さんです。
新聞社の記者としてスタートし、日本を代表するジャーナリストとして多くの本を出版されているので、ご存じの方も多いのではないでしょうか。
本書は、氏がカルチャーセンターでの文章講座の講師として行った講義内容が大元になっているとのことで、受講する一般の人にでも分かりやすく、ただ内容は深いものとなっています。
本書を読んで学んだこと
これは覚えておかなければならないと感じた箇所は
○修飾語の語順(4つの原則)
・節を先に、句をあとに
・長い修飾語ほど先に、短いほどあとに
・大状況・重要内容ほど先に
・親和度(なじみ)の強弱による配置転換
○句読点のうちかた
・句読点(特に読点)は字と同じか、それ以上に重要
・長い修飾語が2つ以上あるとき、その境界にテンをうつ(第1の原則)
・重要でないテンはうつべきではない
・語順が逆順の場合にテンをうつ(第2の原則)
・テンというものの基本的な意味は、思想の最小単位を示すもの
・2つの原則のテン以外は、筆者の思想としての自由なテンである
○段落(改行)
・段落のいいかげんな文章は、欠陥文章
・段落はかなりまとまった思想表現の単位であり、ひとつの思想が提示されたら改行する(それ以外で改行してはならない)
○無神経な文章
・紋切り型
・繰り返し
・自分が笑ってはいけない
・体言止めの下品さ
・サボり敬語
といったところでしょうか。
「なんのこっちゃ」と思われるでしょうが、本書ではそれぞれ具体的に、実際に出版されている書籍や大手新聞社の記事を例にして詳しい解説がありますので、それを読んでいただくしかありません。
本書を読んだ感想
3日ほど掛けて読みましたが、何度も繰り返し読んで教えをしっかりと身につける必要性を感じました。
有名な作家やメジャーな新聞紙の記者でさえ、誤解や読みにくさを与えてしまう文章を書いているのですから、校閲してくれる人もいない素人の私の文章なんかどれほどレベルが低いか。
テン(読点)のうちかたなんて、誰かに教わりましたか?
改行(段落)にしても、私は1つの文が終わる度に改行していますが、著者は片っ端から改行することに対して「論文や報告など、多少とも主張をもった文章を書く場合、ほとんど考えられない」とのべています。
ブログの書式としてはどうなんでしょうかね。
また、「無神経な文章」の章で指摘されている項目ですが、私の文章はかなり該当しており、ここでも私の文章の拙さが明らかとなってしまいました。
体言止めも結構頼っていましたが、「下品」と一刀両断ですからね。
美文を書く必要はないですが、駄文は絶対に駄目です。
もっと勉強して、文章力の底上げを図らなくてはならないと強く思いました。
おわりに
レポートや手紙、日記、ブログ、ツイートなど、文章を書く機会は多くあります。
日記なら自分しか読まないのでどんな書き方をしてもいいでしょう。
しかし、他人に読んでもらうのであれば、正しい日本語で誤解や戸惑いを与えることなく、適切な構成による読みやすい文章を書かなくてはなりません。
せっかくいい内容なのに、それが残念な文章であるがために相手に伝わらないなんて悲しいですよね。
努力を重ねて少しずつでも成長していきましょう。
とりあえず、本書はずっと手元に置いていたいですね。
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