舞台はアジアからヨーロッパへ。
本書のご紹介
『深夜特急1 香港・マカオ』、『深夜特急2 マレー半島・シンガポール』、『深夜特急3 インド・ネパール』、『深夜特急4 シルクロード』に続く5巻目で、舞台はアジア歴史の教科書でしか知らないシルクロードです。
本書です。
文庫版の全6巻セットです。
本書を読んだ感想
前巻のラストで個人的に放浪の旅への熱が冷めた感じです。
歳はとりたくないものですね。
さて、この旅ではお金の大切さがヒシヒシと伝わってきます。
本巻でも多くの外国人が日本人である主人公からお金をボッタクろうとしてきます。
もちろん、良い人もたまに出てくるのですが、ほとんどの連中はふっかけてきますし、それを文化や生きる術だと思えば良いのでしょうが、うんざりしますね。
ただ、旅行者だけでなく、普段の生活を営む私たちにもお金のことを考えずに暮らすことはできません。
イランで120円の朝食をとる主人公は、使い過ぎたかと自問します。
お金が尽きれば旅も終わるので、お金を使うことにかなり臆病になっていますが、これはセミリタイアをしている私も同じです。
私がつけている家計簿には朝食・昼食・夕食・その他という欄を設けており、何を食べ、それが幾らに相当するのか毎日チェックしています。
まあ、毎回の食事は150円から300円ほどに抑えていますが、その他に記載するお酒が500円以上掛かっているので、決して節約家ではありません。
さて、本書で一番良いと思った国はトルコです。
本書でも紹介されていますが、親日の人が多く、イスタンブールの食事の充実ぶりもとても魅力的です。
もちろん、やはり日本人を騙してお金をむしり取ろうとする者も出てきますが、概ね友好的な人が多いイメージを受けましたし、今も同じなら是非訪れてみたいと思いました。
さて、とうとうヨーロッパまでたどり着き、旅の終焉が見えてきました。
主人公は、人の一生と同様、旅にも生涯というものがあり、今回の旅も既に青年期を過ぎて壮年期、老年期に入っているのではないかと自問します。
人に死が必ずやってくるように、旅にも終わりが必ず訪れるわけですが、果たしてどう旅を終えるのでしょうか。
死は自殺をのぞいていつ来るか分かりませんが、旅の終わりは自分で決めることができますし、自分で決めるしかありません。
次巻がいよいよラストです。
主人公がこの旅をどう終わりにするのか、そして、旅を終えて何を感じたのか楽しみです。
終わりに
本書を読みながら、世界史をもっと勉強しておくべきだったと思いました。
地理は学びましたが覚えているのは国名くらいで、その国の文化や産業などを何も知りません。
本書で「ケマル・アタチュルク」という人名が出てきますが、誰か分からずググる始末。
また、何よりも日本の歴史などを身につけておかないと恥ずかしい気がしました。
歴史能力検定というのもあるようで、こういった検定の合格を目指して勉強するのも悪くないかもしれませんね。
本書です。
文庫版の全6巻セットです。
こういった本はいかがでしょう。
こちらもクリックをお願いします。
にほんブログ村
コメント