レビューの難しい、写真メインの本ですが、ソソるタイトルだったので読んでみました。
本書についてのご紹介
著者の佐藤一博さんは精機製作所の代表取締役で射撃指導員もされているとのこと。
著者紹介欄には「20年間布団で寝ていないアウトドア研究家」と書かれていますが、大丈夫なんでしょうか。
SNS関係ではツイッターだけは見付けましたが、つぶやきは無し。
本書の内容~「準備編」
本書は大きく「準備編」と「実践編」とに分かれています。
準備編としては、先ず「火力」と題して、焚き火台やカセットコンロの他、シングルバーナー、100均のロウソク、スウェーデントーチにも触れてあります。
ただし、それぞれ詳細に解説している訳ではなくサラッとした説明です。
次にカトラリーなどの「食器類」について語られています。
著者は、キャンプにおける割り箸やプラスチック製のカトラリーの利便性をあげていますが、確かに割り箸は使用後に燃やして食事の都度新しいものを使えば衛生的な気がします。
ただ、プラスチックやシリコン製のカトラリーは個人的に馴染めません。
オートキャンプだとしてもわざわざ陶器製の皿は持っていきませんね。
このあと、「アウトドア用品」として、テントやシュラフ、ナイフ、ライトなどについて、これまたサラサラッと触れてあります。
正直、テントやシュラフなどの説明については全く得るものがない内容なので、それだったら調理に関係のあるナイフやまな板などの調理用具にページを割いて欲しかったですね。
ナイフに関しては「18センチあれば事足りる」だけでは余り参考になりません。
本書の内容~「実践編」
実践編は7つの章に分かれています。
先ず、「肉焼きレシピ」です。
キャンプ飯と言ったらお肉ですからね。
ひき肉のステーキやローストビーフ、焼き魚、すき焼きまであり、それぞれ3~5工程に分けて説明されています。
なお、各品は工程の数で1~2ページを割いてあるのですが、1ページの場合だと材料を写した写真と完成品の写真だけで、途中の工程は文字だけの説明になってしまいます。
次は、「つまみ焼きレシピ」です。
「丸ごと玉ねぎコンビーフ」や「じゃがバター塩辛」も美味しそうですが、「焼き芋ウイスキー」が気になりました。
焼き芋にバーボン? どんな香りや味がするのでしょうね。
次は、「スイーツ系レシピ」です。
「カンパリンゴ」は作ってみたいです。
それとあの「あずきバー」と切り餅を使った「最高のおしるこ」は間違いなさそう。
次は、「コンビニアレンジレシピ」です。
「じゃがりこ」を使った「じゃがバター」は美味しいでしょうね。
でも、「プッチンプリン」を使ったホットサンドは・・・。
次は、「朝飯系レシピ」になります。
最初に出て来るのは「白パン」ですが、ヒロシさんもたまにクッカーを使って焚き火でパンを焼いていますね。
あと、卵かけご飯を焼いてお好み焼きソースを掛ける「TKGーお好み焼き」は自宅で一度試してみたいと思います。
次は、「特殊技法レシピ」になります。
この章では6つのレシピが紹介されていますが、最初の4つはフルーツを焼いてブランデーなどを掛けてフランベする感じのものです。
個人的に、ソロキャンプでスイーツを作ってまで食べたいとは思いません。
あとの2品は、お肉を焼くのですが、スウェーデントーチで焼く他、車(FIAT500)のマフラーで焼く方法が解説してあります。
ある意味、この調理法が本書の肝というか売りですかね。
最後は、「番外編」です。
アルミホイルを使ってナイフを作ってみたり、ソロキャンをシミュレートしてみたり。
本書を読んだ感想
正直、私を含む初心者の場合、焚き火で調理するのは難しいと思います。
本書ではよく「焚き火に放り込む」と書かれているのか、どの程度の火力が良いのか、熾火になるまで待ってから放り込むのかなどの説明が不十分です。
ただ、紹介されている料理は手間も掛からず美味しそうではあるので、オートキャンプならカセットコンロ、トレッキングやハイキングならシングルバーナーで試してみる価値はありますね。
とりあえず、自宅の台所で試してみたい品も多くありましたし。
というより、工程の説明が都合上、十分でなかったりするので、先ずは自宅で作って感覚を掴んでから屋外で実践した方が失敗するリスクが減ると思います。(失敗も良い思い出となりますけど)
ということで、レトルトや缶詰だけでは物足りない、でも、手の混んだ料理をするのも面倒という人にとって丁度いいレシピ本だったと思います。
一度、手に取って読んでみて下さい。
ソロキャンプは気取らず、自分の食べたいものだけ食べられるのが良いですよね。
片付けも簡単というところもグッドです。
同じ著者の作品です。狩猟にも憧れはあるのですが踏み込めずに終わるかもしれません。興味のある方はどうぞ。
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