【セミリタイア生活と読書】横手彰太『老後の年表』を読んで

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 私と同様に人生の後半戦に入っている方は自分だけでなく親が認知症になる前に諸々の準備をしておきましょう!

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本書のご紹介

本の写真

 

 本書の著者は横手彰太さんです。

 著者紹介欄によれば、著者は不動産会社に勤める傍ら、老後問題解決コンサルタントとして多くの人たちの老後問題を解決に導いてきたとのこと。

 「家族信託」のアドバイスに定評があるとのことですが、家族信託という言葉は初めて知りました。


 調べてみると、ユーチューブツイッターもやっているようです。
 どちらもフォロワーが40人台というのに親近感が持てます。(お互いに頑張りましょう!)

 2021年4月のコロナ禍に出版された本なのでデータ的にも新しいでしょうし参考になりそうです。
 
 

 本書です。

  

本書を読んで参考になると思った箇所

 本書を読んで参考になると思った箇所を抜粋すると

 ・介護うつに用心~介護は家族や公的機関と一緒に「チームで介護」が正解
 ・親の年金や資産によってどれだけの介護サービスを受けられるか知ることも重要~財産の棚卸をする
 ・兄弟仲が良くても、財産額が少なくても揉めるのが遺産問題~遺書を書く人はわずか8%

 ・定年退職後の進路~「再雇用」、「転職」、「起業」、「仕事からの解放(アーリーリタイア)」
 ・起業は法人設立で「社長」に!、アーリーリタイアで時間を持て余す=余暇を楽しめるのは、仕事の時間があるから~経済的に余裕があっても働きに出続ける気持ちが大切!
 ・働くことを前向きにとらえる、積極的に仕事に取り組んでいく

 ・うつ病は国民病=15人に1人は一生に一度は掛かる病気
 ・男性よりも女性の方が2倍、うつ病になりやすい
 ・認知症になると意思能力が失われるので、何も対策をしなければ定期預金や保険の解約ができず、投資信託も売れない

 ・年金受給開始は68歳がベスト~現行制度で受給開始が60歳なら月額15.2万、70歳に先延ばせば28.4万、75歳にすれば月額36.8万

 ・老後破産の原因~①年金収入が少ない、②貯金が少ない、③社会的孤立
 ・平均的な家庭の場合、自宅介護を5年するだけで約500万円、一般的な民間施設に5年間入居すると介護費用の合計は約2000万円にまで上昇

 ・大きい家は不要~駅チカの50㎡程度のコンパクトマンションが買い物にも通院にも便利
 ・要介護となった原因~1位~認知症、2位~脳血管疾患、3位~衰弱、4位~骨折・店頭、5位~関節疾患
 ・介護施設に入るパターン~①病気や骨折による急展開、②家族限界型、③自立型
 ・特別養護老人ホームは費用が安くて人気だが入るのが難しく(要介護3以上でないと駄目)、2年待ちの施設もある
 ・サービス付き高齢者住宅は費用が安いが、介護サービスが別契約であり良いサービスが見付からない場合も
 ・病院やクリニックに併設された介護施設は安心感があるが、費用が月々数万円上乗せされることも
 ・入所が急展開のパターンの場合、契約内容の確認不足で、すぐに退去した場合でも一時入居金が半分しか戻ってこないパターンも
 ・本人が元気なうちに、家族と一緒にしっかり下調べをして見学しておくことが重要

 ・認知症~80歳を超えると24.4%、85歳を超えると55.5%
 ・認知症になると、預貯金がおろしたり、不動産が売却したりするのが極めて困難で、相続対策ができない

 ・専門職後見人~管理財産の額により毎月、一定の報酬(1万~6万円くらい)を払い続ける必要がある一方で、家族の意見や意向を基本的には聞いてくれない
 ・任意後見制度~自分自身で一番信頼できる家族を後見人として選ぶことができる
 ・任意後見制度~公証役場で契約し、家裁に開始を申し立てると任意後見監督人が選定され、その者に報酬(1~2万円)を払う必要がある

 ・家族信託~財産を持っている親が、信頼できる子どもに財産を託して管理してもらう仕組みで、たとえ親がその後に認知症になっても、既に財産が託されているので子どもが財産を有効に活用できる        

 ・「労働収入」、「年金収入」、「不労収入」の3収益を確保する
 ・不動産投資にお勧めなのは「東京×中古×ワンルーム」で、大家業の仕事は管理会社に任せる

といったところです。

 なお、定年退職後に何もしないことを著者はアーリーリタイアと呼んでいますが、そうかと思うものの、ちょっと違和感を感じました。

 

 

本書を読んだ感想

 親が要介護となった場合に掛かる費用については、「自宅介護が5年で約500万円、一般的な民間施設なら5年間入居で約2000万円」とは驚きです。

 私のわずかな財産なんて一気に吹っ飛んでしまいます。(;^_^A

 となると、親が持っている預貯金などから捻出することになりますが、本書でも書かれているように、その時点で親が認知症を患っていると、かなり面倒なことになるようです

 親と介護やお金の話をするのは気まずいですが、やはり話し合って早めに手を打っておいた方が良さそう。


 あとは自分自身も早く準備をしておく必要がありますね。

 独身でアパート暮らしなので、いきなり命が途絶えたら発見も遅れて大家や周囲の人に迷惑を掛けそう。

 一応、在宅時は夜でもカーテンを開けて、ドアの鍵も掛けないようにしていますが、近所付き合いが全くないので臭いが漂ったり階下の部屋の天井に染みができないと気付かれないでしょうね。

 となると、私自身も施設入居を検討すべきところですが、やはり安い施設は要介護の度合いが大きくなければなかなか入れないようです。

 
 また、本書の前書き(はじめに)で、「家族信託」こそ切り札みたいに書かれていましたが、本書では極々軽く触れてあるだけなのは残念でした。

 別に本(「親が認知症になる前に知っておきたいお金の話」)を書いているようなので、そちらを読ませたいのでしょうが、もう少し詳しく知りたかった気がします。

 

 最後に、本書でも述べられていますが、先ずは心と体の健康をずっとキープできるようにしなくてはなりません。

 大病を患わず、認知症も回避できるのであれば、年金だけで何とかなりませんかね?

 まぁ、ならないから2000万円問題が騒がれたのでしょうが、つつましく生きていきたいと思います。

 

 
 内容が気になります。

 

 ものすごくレビュー数が多い上に高評価な本を見付けました。

 

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