認知症になった蛭子さん本人が書いた本ではありません。
本書のご紹介
本書は、表紙等にはタイトルとともに蛭子能収さんの名前だけが記載されていますが、実際に蛭子さん本人が本書のために書いたのはまえがきとあとがきだけです。
その他は、蛭子さんが認知症になったことに対して、奥様、マネージャー、担当記者がそれぞれの思いを書いたパートと、認知症発症後も継続していた女性誌での人生相談の内容をまとめたパート、さらには認知症となり最後としたボートレースの密着ドキュメントなどがあったりします。
なので、認知症と診断された後の蛭子さん本人の心境については、わずかなページのまえがきなどからしか分かりません。
なお、副題は「介護する家族の心が「楽」になる本」となっています。
本書です。
本書を読んだ感想
本書を手にした理由は、「実際に認知症になった本人が、その症状や周囲の人に対してどんなことを考えているのだろう」ということが知りたかったからです。
進行していく症状に対する不安・恐怖とその対処法、実際の治療内容とその効果、認知症になって世界・世間の見え方がどう変わっていくのかなど、本人しか語れない内容を期待しちゃいました。
しかし、本書からはそれらは得られません。
何せ、蛭子さんですから! (;^_^A
上記のとおり、奥さんや仕事の関係者の思いはちょっとだけ参考になりました。
また、まえがきなどから本人の心境もわずかだけ伺うことができます。
ということで、本書から認知症に関する知識などは得られません。
何せ、本書の半分は蛭子さんによる過去の人生相談記事の転載で「かさ増し」してあるので。(;^_^A
とりあえず、認知症への学びは特に無く、蛭子さん本人の感想もわずかな内容です。
ただ、人生相談の内容はそこそこ面白かったりするので、蛭子さんのファンなら一読しても良いかと思います。
ファンでない方は、私のように図書館で借りるのがベストですかね。
なお、本書を読んで一番感動したのは、蛭子さんの「お金を稼ぐこと」への執着心です。
読者相談の記事を読むと分かりますが、凄まじいお金への執着心に感動します。
確かに、全ての問題をお金が解決してくれるというのは間違いではない気がしますね。
認知症になる前も、認知症と判明した後も、ひたすら漫画を描き、テレビに出続けた理由が「お金を稼ぐため」だったとは驚きました。
当時は、「周囲から馬鹿にされるキャラ」というイメージでしたが、「お金を稼ぐため」にそれを受け入れて馬鹿を演じていたんですね。
その姿勢には感動&尊敬です!
でも、本書を読むと、ギャンブルをする人ってお金を稼ぐというよりも、派手にそして美しくお金を失うことに喜びを感じている気がします。(;^_^A
なので、私は今後もギャンブルには手を出さないでしょう。
本書からは認知症については得るものがわずかでしたが、蛭子さんというギャンブラーの思考を学べる楽しい内容でした。
過去の読書感想記事です。
認知症予防として何をすれば良いのか分かりませんが、ちょっと気になる本です。
私のように「手に職が無い」人でもポイ活なら(わずかですが)稼げます!
こちらもクリックをお願いします!
コメント