これまで4回にわたって私が今年結願を果たしたお遍路に着いてみると
書いてきました。
最後となる今回は、このお遍路を振り返ってみたいと思います。
【道具編】
○ 役に立ったもの
・ スマホアプリ「maps.me」
これが一番役立ちました。
道中、順打ちの人に向けた進路を示すシールは
多数ありましたが、逆打ち向けのシールはわずか。
定番の黄色の地図本だけでは道がわかりにくいと思います。
ただ、このアプリさえあれば進むべき道が示されますし
道間違いにもすぐに気付くことができるので夜中に歩いても
大丈夫です。
・ 絆創膏・ワセリン
靴下の2重履きなどしましたが、すぐに両足の裏中に
マメができてしまいました。
絆創膏はいろんなサイズを用意しておいた方が良いです。
まあ、道中、ドラッグストアは数多くあるので途中で
購入することも容易です。
あと、股ズレもすぐにできてしまい、ワセリンのおかげで
痛みをなくすことができました。
・ トレランシューズ
登山靴でお遍路している人もたまに見かけましたが
グリップ力の高いシューズで十分だと思います。
・ ソーラーパネル・モバイルバッテリー
移動中はザックに吊るし、テン泊地では地面において
使えば結構いい感じで充電できました。
○ あまり使わなかったもの
・ クッカーセット
これはその人のスタイルによるのですが、自分の場合
夕方は歩き疲れて調理をする気になりませんでしたし
朝もすぐに動き始めたいタイプだったので、食事は
主にコンビニ等で購入したもので済ませてしまいました
・ 洗濯道具
なかなか公園などで洗濯するのも大変です。
そこでコインランドリーを利用しましたが、結構な
料金です。
○ 残念だったもの
・ ヘリテイジHI-REVO
お遍路用として購入したテントです。
信頼できる国産メーカーのものをと選んで購入した、軽量で
コンパクトな自立式ダブルウォールです。
しかし、軽量化のため耐久性が失われており、使い始めて
3回めで設営中、ポールをポールスリーブに通していたところ
そのポールがスリーブ途中の生地を突き破ってしまいました。
とりあえずテープで穴を塞ぐ応急措置をとりましたが、今度は
別の箇所を突き破り、さらにはもう一方のポールスリーブでも
ポールがスリーブの記事を突き破る悲しい自体に。
山岳テントなんだから最低限の強度は保たないと駄目でしょう。
それを犠牲にして軽量だと謳って信頼を得られるとでも。
流石にテントの予備はありませんし、お遍路が終わるまで使い続け
その後にメーカーに問い合わせたところ、8,000円で
修理するとのこと。
また、その部分だけ厚い生地に交換することも可能とのこと(有料)。
いやぁ、5万円も出して購入したテントがこんなお粗末な品とは。
これから購入する方は、非常に繊細に取り扱わないといけない品だと
覚えておいて下さい。
【施設編】
○ お世話になった施設
・ ファミリーマート
ほとんどのファミマにはイートインコーナーがあるので
宿泊地のそばにコンビニがあればファミマで夕食と晩酌を
とりつつ、スマホとモバイルバッテリーをフル充電させてました。
一番お世話になったのがファミマです。感謝。
・ 道の駅
野宿スタイルのお遍路さんウェルカムという道の駅はなく
従業員が去ったあとにこっそりテントを張り、翌朝も従業員が
やってくる前に立ち去る必要がありますが、きれいなトイレが
ある施設はとてもありがたかったです。
・ 大師堂・観音堂
宿泊OKのところがありますので、事前に把握しておきましょう。
・ お接待所
無料で飲み物を提供してくれるありがたい場所が何箇所かありました
【心身編】
・ 序盤はあまりのきつさで食欲がなく、水分ばかり取っていました。
結局、このお遍路で体重は7キロほど減っています。
そして、帰宅すると同時に、猛烈な食欲が襲ってきました。
後半はコンビニなどでちゃんとお弁当など食べているのですが
やはり野宿スタイルということで夜でも緊張感があったりして
体が必要十分な量を受け付けていなかったのかもしれません。
・ また、ずっと20kg近いザックを抱え、腰のベルトもずっと
締めていたためか、今でも右太ももの全面が張った感じがあり
時々、激しい痛みが襲ってきます。
ネットで調べましたが、どうやら「外側大腿皮神経痛」という
症状のようで、まだ病院には行っておらず自分でマッサージを
しています。
【総評】
・ 野宿スタイルの歩き遍路は予想通り大変でした。
ずっとテン泊するのではなく、ときおりホテル等を利用した方が
体のためにもいいと思います。
・ 四国ではお遍路で地元を活性化させようというポスターなどを
よく見かけましたが、それはお金を落としてくれるお遍路さんを
対象としています。観光バスで来て土産物店で買い物をし
地元の宿泊施設で食事と宿泊をしてくれるお遍路さんはウェルカムで
ホームレスだかなんだか分からないような野宿スタイルのお遍路さんは
敬遠されている気がしました。
・ 確かに道中、お遍路さんスタイルはしているものの、ホームレスでは
ないかと疑ってしまうような人を何人も見かけましたし、そんな人に
居座られても困るでしょうから野宿禁止とする施設が多いのも分かります。
遍路小屋の中にも長居させない目的のデザインがあった気がします。
・ しかし、それでも50日近く自分の足で歩くことは素晴らしいことだと
思いますので、これから挑戦する人には頑張って欲しいと思います。
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