深田氏の作品は初めて読みました。
本書のご紹介
本書の著者は深田久弥さん。
深田久弥さんと言えば、日本百名山を選定した方ですよね。
山登りをする人なら、やはり百名山に登ってみたいと思うはず。
私も田舎の低山ばかり登っていましたが、セミリタイアした理由のひとつに会社勤めを卒業して百名山を始めとする日本の山々を好きな時に好きなだけ登ってみたいというものがありました。
と言いつつ、深田さんの作品を読んだことがなかったため、今回読んでみることにしたのでした。
本書です。
本書を読んだ感想
読了するまで相当の時間を費やしました。
とりあえず、前半で素敵だと思った文章は
「すべてのスポーツの中で、その行為の前後に、山登りほど楽しい拡がりを持ったものはあるまい。」
「真の苦労を払わなくては、真の醍醐味は得られない。」
というものです。
また、良かったと思えたのは。「氷雪の富士山頂」という一節で、冬の富士山は夏とは全く異なり、最高レベルの危険な山と化すと聞いていますが、天気に恵まれ、スキーの技術があれば最高の滑降ができるのだと知りました。
そして、特に「名もなき山」というエッセイが良かったです。
多くの人が押し寄せ行列をつくっているような山に登る価値があるのか。
自然の美を感じるという山登り本来の楽しさを感じることもなく、ただ山登り、岩登りの技術ばかり に力と熱を入れることに意味があるのか。
確かに名もなき山にこそ、本来の楽しみが詰まっているのかも知れません。
後半、特に山とは関係ない、著者の若かりし頃の回想が入るので、そこは読み飛ばしてしまいました。
途中、若かりし頃の回想、山に関する雑感などが続いて興味が失せ、そこはバッサリとスルーしたのですが、総じて読みやすく、堅苦しいのだろうという予想は大きく裏切られる内容でした。
さいごに
登山愛好家としては「日本100名山」というのは大きな指標となります。
山を愛した著者が厳選した山ですから、どの山も間違いないでしょう。
数えてみると、私はまだ10座しか登頂していません。
100名山が全てではありませんし、著者も語っているように「名もなき山」にこそ、登山本来の楽しみがあるような気がしますが、先ずは100名山を登ってみたいと思います。
100名山を目指して全国行脚するなんて、まさに老人の代名詞のような気もしますが、私もその年令に達しましたし、若い頃では特に魅力を感じなかった100名制覇というものに、何か強い魅力を感じるようになってきました。
コロナは相変わらず猛威を振るっていますが、これが通常になるきもしますし、ぼちぼち山に出掛けようと思います。
本書です。
こちらも押さえておかなければならない本ですね。
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